Monday, January 16, 2006

滅びの予感?

承前(『男子が絶える=天皇制の終わり?』、『超政治』)

皇室典範改正論議において、男系維持派の巻き返しの動きが活発になっている。皇太子夫妻の離婚の噂まである。それが陰謀かどうかは別として。

皇室内部からも、(三笠宮)寬仁親王殿下 が活発に発言している。皇族であるから当然のことなのだろうが、殿下の発言には男子が絶えることが日本が絶えるということとイコールで結ばれているという強烈な意識がある。

そのとき国民の多くが天皇というものを尊崇の念でみてくれるのでしょうか。日本の歴史に根ざしているこの天皇制度が崩れたら、日本は四分五裂してしまうかもしれない。この女系天皇容認という方向は、日本という国の終わりの始まりではないかと私は深く心配するのです。
この強烈な滅びの予感は危険なものではないか。滅びの予兆を信じすぎることは、本当の滅びを招かないか。危機感はわかる。しかし、それを日本の衰退と結び付けるのいかがなものか。もう少し国民を信頼して欲しいものである。

民主党の前原誠司代表がテレビ朝日の報道番組で

国民が天皇制に側室制度なんか駄目だということになれば女系天皇もやむなしだ
若干慎重な考えを持っていたが、側室制度がない中で男系が維持できるかは、大いに生物学的に疑問だ
と語った。現状では旧皇族が復帰したとしても、将来的に男子が絶える可能性は十分ある。皇太子夫妻の離婚や側室制度導入は”国民の模範”としての皇室像をあきらめる必要がある。そのときこそ国民の多くが天皇というものを尊崇の念でみてくれない可能性が高い。男系維持にこだわりすぎることが、国民の皇室離れを加速させる可能性もある。それでよいのだろうか。国民を臣民と見るのはいかがなことかと思う。

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