皇室典範改正問題における男系維持派の主張は、権力の男性中心主義を如実に示している。と、自明なことを指摘するのはとても恥ずかしいことではあるが。
女性天皇の配偶者に関して、その男性を尊崇することに違和感を表明するが、実のところ女性天皇を尊崇することを拒絶しているように見える。女の上司に仕えたくないと言う男みたいである。民間から皇室に入った男を殿下と呼ぶことの違和を表明するが、民間から入った女を殿下と呼ぶことには何も感じていないようである。つまり女を格下と見ているのである。違和の表明はどこの馬の骨ともわからぬ男に仕えるのが嫌だからであろう。しかしその男に仕える必要はない。天皇に仕えればよいのである。ところがその天皇は女であることが、男性中心主義の彼らには許せないのである。
女性皇太子が即位するまでには時間が空くから、その間に配偶者は備えればよいし、国民も慣れれば良いだけである。旧皇族が皇籍復帰した後、時間をかけて慣れればよいのであるならば、同じように女系移行に慣れれば良いだけである。それを拒否するのが彼らである。
そもそもそのような男性中心主義の雰囲気が民間から皇室に入った女性にプレッシャーを与え、世継ぎ問題にも大きな影響を及ぼしたのである。男系を維持する限りそのプレッシャーから解放されることはない。この先、子供が生まれない事態も考えられる。
このままでは配偶者選択はとても困難であると予想できるし、本当の意味で皇統は断絶するだろう。
以上恥ずかしながら、如何にもなことを書いてみた。
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